2026.10.15
福島
Column 境界未確定の土地でも大丈夫!福島での不動産売却トラブル解決事例

「売ろうとしたら、隣の土地との境界がはっきりしていないと言われた」「境界標が見当たらず、どこまでが自分の土地か分からない」——土地や戸建ての売却を進める中で、境界の問題に突き当たる方は少なくありません。特に、古くから所有されている土地や相続した土地では、境界が確定していないケースがよくあります。
境界が未確定のままでは、買主が安心して購入できず、売却が止まってしまうことがあります。しかし、専門家と連携して測量を行い、隣地の方と丁寧に話し合うことで、境界の問題は解決できる場合がほとんどです。今回は、福島県須賀川市にある相続した土地付き戸建ての売却中に境界の問題が見つかったF様が、東海住宅株式会社のサポートを受けて境界を確定させ、無事に売却された事例をご紹介します。
不動産売却の背景
今回の事例では、福島県郡山市にお住まいのF様が、須賀川市にある築36年のご実家を、東海住宅株式会社の仲介によって売却されました。F様は約1年前にお母様を亡くされ、ご実家を相続されました。お父様はそれより前に他界されており、ご実家は相続後、空き家となっていました。
F様は当初、ご実家の売却はそれほど難しくないと考えていらっしゃいました。須賀川市内の住宅地にあり、敷地も整った形で、建物もきれいに使われていたためです。ところが、売却の準備を進める中で、隣地との境界を示す境界標の一部が見当たらないこと、さらに、法務局に備え付けの図面と現地の状況に食い違いがある可能性があることが分かりました。
加えて、東側の隣地との間にあるブロック塀について、「どちらの土地に建っているのか分からない」という問題も浮かび上がりました。このままでは、買主に正確な土地の範囲を示すことができず、住宅ローンを利用する買主にとっても不安材料になります。「せっかく売れると思っていたのに、思わぬところでつまずいてしまった」と困っていらしたF様から、東海住宅株式会社にご相談いただきました。
売却物件 概要
| 項目 | 内容 | 項目 | 内容 |
|---|---|---|---|
| 物件種別 | 一戸建て | 所在地 | 福島県須賀川市 |
| 築年数 | 36年 | 建物面積 | 103.50㎡ |
| 土地面積 | 211.40㎡(確定測量後) | 間取り | 5LDK |
| 売却価格 | 1,380万円 | 売却時期 | 2025年8月 |
| 売却期間 | 相談から約4か月で売却完了 | その他 | 確定測量実施、境界確認書取り交わし済み |
相談にいらしたお客様のプロフィール
今回、東海住宅株式会社にご相談いただいたのは、福島県郡山市にお住まいの50代後半、会社員のF様です。F様は郡山市内の物流会社に勤務されており、奥様と二人で暮らしていらっしゃいます。お子様はお二人とも就職され、県外で生活されています。
F様は須賀川市のご出身で、結婚を機に郡山市へ移られました。ご実家は、F様のお父様が40年近く前に土地を購入して建てた家で、F様はこの家で高校卒業までを過ごされました。お父様が亡くなられた後は、お母様が一人で暮らしていらっしゃいましたが、約1年前にお母様も他界され、一人っ子のF様がご実家を相続されました。
郡山市から須賀川市までは車で30分ほどの距離で、F様は月に1〜2回、ご実家の様子を見に通っていらっしゃいました。「誰も住まない家を維持し続けるのは負担も大きいので、早めに売却して、次に住む方に使ってもらいたいと思いました」と、売却を決めた理由をお話しくださいました。
境界の問題が見つかったときのお気持ちについては、「父が土地を買ったのは昔のことなので、境界のことなど考えたこともありませんでした。隣の方とは昔から顔見知りですが、境界の話を切り出したら関係が悪くならないか、それが一番心配でした」と、率直に語ってくださいました。
F様の 不動産会社の探し方・選び方
F様は、境界の問題が分かった後、「土地 境界 未確定 売却」「境界 確定測量 費用」といったキーワードでインターネットを検索されました。調べるうちに、境界を確定させるには土地家屋調査士による測量と、隣地の方の立ち会い・同意が必要になることを知り、「自分一人では到底進められない」と感じられたそうです。
そこで、境界問題を含めた売却をまとめて相談でき、専門家とも連携している会社を探された結果、東海住宅株式会社にたどり着かれ、お問い合わせをいただきました。F様が不動産会社選びで重視された点は、次の3つです。
- 土地家屋調査士などの専門家と連携し、境界問題に対応できること
- 隣地の方との関係に配慮しながら、話し合いを進めてくれること
- 境界を確定させたうえで、適正な価格で売却できること
初回のご相談時、担当者が「境界が確定していない土地は珍しくありません。提携の土地家屋調査士と一緒に、まずは現状を正確に調べるところから始めましょう。お隣の方とのお話も、関係を損なわないよう丁寧に進めていきます」とお伝えしたところ、F様は「一人で抱えなくていいと分かって、気持ちが軽くなった」と感じられ、正式にご依頼をいただきました。
F様の 解決したいトラブル・課題
F様が抱えていた課題は、大きく次の3点でした。
- 境界標の一部がなく、土地の正確な範囲が分からない
- 隣地との間のブロック塀が、どちらの土地に建っているか不明
- 隣地の方との関係を悪くせずに、境界の話し合いを進めたい
最も大きかったのは、土地の範囲が確定していないことでした。土地の売買では、買主に対して「どこからどこまでが売る土地なのか」を明らかにする必要があります。境界が確定していないと、買主は購入後に隣地とトラブルになるリスクを抱えることになり、購入をためらう原因になります。また、売買の条件として「確定測量図の提出」を求められることも多く、境界の確定は売却を進めるうえで避けて通れない課題でした。
ブロック塀の問題も、F様を悩ませていました。塀がF様の土地にあるのか、隣地にあるのか、あるいは境界線の上にまたがっているのかによって、今後の管理や費用負担の考え方が変わります。仮に塀の一部が隣地に越境していた場合、そのままでは買主が引き継ぐことに不安を感じる可能性がありました。
そして、F様が最も気にされていたのが、隣地の方との関係です。東側の隣地にお住まいの方は、F様のご両親とも長いお付き合いがあり、F様自身も子どもの頃からよく知っている方でした。「境界の話は、言い方一つで相手を疑っているように受け取られかねない。長年のご近所付き合いを、自分の代で壊したくない」というお気持ちを強くお持ちでした。
F様の「トラブル・課題」の解決方法
東海住宅株式会社では、F様のご状況に合わせて、提携の土地家屋調査士と連携しながら、次のようなステップで売却をサポートいたしました。
ポイント1 資料調査と現地調査による現状の把握
まず、法務局で登記簿や公図、地積測量図などの資料を取得し、土地の登記上の情報を確認しました。あわせて、担当者と土地家屋調査士がご実家を訪問し、現地に残っている境界標の位置や、ブロック塀、道路との接し方などを詳しく調べました。
その結果、敷地の4か所の角のうち2か所で境界標が見つからないこと、そして登記されている面積と現地の状況にわずかな差がある可能性があることが分かりました。F様には、調査結果を図面と写真でご説明し、「何が分かっていて、何がまだ分からないのか」を整理してお伝えしました。
ポイント2 確定測量の実施
次に、土地家屋調査士による「確定測量」を進めました。確定測量とは、隣接するすべての土地の所有者や、道路を管理する行政の立ち会いのもとで境界を確認し、その結果を図面にまとめる測量のことです。単に土地を測るだけの測量とは異なり、隣地の方の同意を得て境界を確定させる点に特徴があります。
測量の費用については、事前に土地家屋調査士から見積もりを取得し、F様にご確認いただいたうえで進めました。また、道路との境界については、須賀川市への立ち会いの申請も土地家屋調査士を通じて行いました。
ポイント3 隣地の方への丁寧なご説明と立ち会いの調整
隣地の方への説明は、F様のお気持ちに最も配慮した部分です。いきなり「境界を確認させてください」と書面を送るのではなく、まずはF様ご本人から、ご実家を売却する予定であることと、その手続きとして境界の確認が必要になったことを、ご挨拶を兼ねてお伝えいただきました。
そのうえで、担当者と土地家屋調査士が改めてご訪問し、「境界の確認は、売却の際に一般的に行う手続きであり、お隣の方を疑っているわけではありません」「確定した境界は、お隣の方にとっても将来の安心につながります」と、目的を丁寧にご説明しました。立ち会いの日程も、隣地の方のご都合を最優先にして調整しました。
境界の確認には、北側・西側の隣地の方にもご協力いただく必要がありました。それぞれのお宅にも同じように順を追ってご説明し、すべての方から立ち会いのご了承をいただくことができました。
ポイント4 ブロック塀の扱いを覚書で明確化
立ち会いと測量の結果、東側のブロック塀は、境界線の上にまたがるように建っていることが分かりました。古い時代に、両家で話し合って建てられたものと考えられます。
この塀をどう扱うかについて、F様と隣地の方の双方のご意向をうかがい、「塀は現状のまま維持し、将来建て替える際には両者で協議する」という内容で合意いただきました。この取り決めは書面(覚書)にまとめ、買主にも引き継げる形にしました。塀を急いで取り壊したり、費用負担でもめたりすることなく、双方が納得できる形に落ち着いたことに、F様は大変安心されていました。
ポイント5 境界確定後の売却活動
すべての隣地の方と道路管理者との立ち会いが終わり、境界確認書を取り交わしたうえで、確定測量図が完成しました。境界が確定したことで、買主に対して土地の範囲を明確に示せるようになりました。
確定測量の結果を踏まえ、須賀川市内の相場と近隣の取引事例をもとに、1,450万円での売り出し価格を設定しました。販売活動では、「確定測量済み・境界確認書あり」という点を安心材料としてお伝えし、ブロック塀の覚書についても、内覧時に購入希望者へ丁寧にご説明しました。
結果・その後について
F様のご実家は、ご相談開始から約4か月で売却が完了しました。確定測量にはおよそ2か月半を要しましたが、境界が確定した後の販売活動は約6週間で成約に至りました。最終的な売却価格は1,380万円で、購入希望者との交渉を経て、当初の売り出し価格から70万円の調整となりました。
ご購入されたのは、須賀川市内で戸建てを探していた30代のご夫婦です。「土地の境界がきちんと確定していて、お隣との取り決めも書面で残っていたので、安心して購入を決められました」と話されていたとのことです。住宅ローンの審査もスムーズに進み、予定どおり引き渡しを終えることができました。
ご売却完了後、F様は「境界の問題が分かったときは、売却そのものが難しくなるのではないかと本当に心配しました。でも、測量からお隣への説明、塀の取り決めまで、一つひとつ順を追って進めていただいたおかげで、思っていたよりずっと穏やかに解決できました」とお話しくださいました。
隣地の方との関係についても、「立ち会いの日に、お隣の方から『お父さんの頃から気になっていたから、はっきりしてよかった』と言っていただけたんです。境界の話で関係が悪くなるどころか、かえってすっきりしたと喜んでもらえて、心からほっとしました」と、うれしそうに語ってくださいました。
売却から数か月後にお話しした際、F様は「測量の費用はかかりましたが、境界が確定していなければ、買主さんもなかなか決まらなかったと思います。父が残してくれた土地を、きちんとした形で次の方に引き継げてよかったです」と、前向きにお話しくださいました。
売主様の声・感想
東海住宅さんには、境界という自分ではどうにもならない問題を、最後まで丁寧に解決していただきました。
売却の準備を始めてすぐに「境界標が見当たらない」「塀がどちらの土地にあるか分からない」と言われたときは、頭が真っ白になりました。何より心配だったのは、子どもの頃からお世話になっているお隣の方との関係です。境界の話を切り出すことで、気まずくなってしまうのが一番怖かったです。
担当の方は、まず私自身からお隣にご挨拶して事情を伝えるよう助言してくださり、そのうえで、土地家屋調査士さんと一緒に改めて説明に行ってくださいました。「お隣を疑っているわけではない」「お隣にとっても安心につながる」と丁寧に伝えていただいたおかげで、すんなりとご理解いただけました。
ブロック塀の件も、無理に取り壊すのではなく、現状のまま維持して将来は話し合うという形で、覚書にまとめていただきました。お互いが納得できる落としどころを一緒に考えてくださったことに、とても感謝しています。
境界が確定していない土地を売ろうとしている方には、早めに専門家と連携している不動産会社に相談することをお勧めします。一人で悩むより、ずっと早く、穏やかに解決できると思います。
担当者より
F様のケースは、売却の準備段階で境界未確定の問題が見つかり、確定測量と隣地の方との合意によって解決した事例でした。古くから所有されている土地や相続した土地では、境界標がなくなっていたり、登記上の図面と現地の状況が一致していなかったりすることが珍しくありません。こうした土地は、そのままでは買主が不安を感じやすく、売却が停滞する原因になります。
境界を確定させるには、土地家屋調査士による確定測量が必要です。確定測量では、隣接するすべての土地の所有者と、道路を管理する行政の立ち会いを得て境界を確認するため、一定の時間と費用がかかります。土地の状況や隣地の数によって異なりますが、数か月を要することもあるため、売却を考え始めた早い段階で着手することが大切です。
また、境界の確認で最も大切なのは、隣地の方との関係への配慮だと考えています。境界の話は、伝え方によっては相手に不信感を与えてしまうことがあります。F様のケースでは、まずご本人からご挨拶していただき、そのうえで専門家が目的を丁寧にご説明するという順序を踏むことで、隣地の方にも安心してご協力いただけました。
なお、隣地の方との話し合いでどうしても境界の合意が得られない場合には、法務局に申請して、登記上の境界(筆界)を明らかにしてもらう「筆界特定制度」という手続きもあります。ただし、この制度は所有権の範囲そのものを確定させるものではないため、状況に応じて、土地家屋調査士や弁護士などの専門家と相談しながら進める必要があります。
東海住宅株式会社では、福島県内をはじめとする各エリアで、境界未確定の土地や、越境・ブロック塀などの問題を抱えた不動産の売却について、多数のご相談を承っております。「境界がはっきりしない」「隣地との関係が心配で話を切り出せない」「測量が必要と言われたが、何から始めればよいか分からない」とお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。専門家と連携しながら、隣地の方との関係にも配慮して、安心できる売却をサポートいたします。






















