害虫の少ない物件の条件とは



春から初夏は、一年のうちでも過ごしやすい季節です。公園などに行けば、色とりどりの花、鮮やかな若葉を見ることができます。気候・天候に恵まれている反面、ゴキブリ、ハエや蚊など、不快な害虫の活動が活発になるのもこの時期。害虫の中には蚊のように、感染症である「デング熱」を媒介するものもいます。

できれば害虫のいない、発生しないおうちに住みたいものです。今回は「害虫が発生しにくい部屋」を中心に、害虫予防の方法などを紹介していきます。



害虫を避けるなら「高層階」が良いって本当!?


転勤や進学で新しい物件を探す場合、「家賃」「間取り」「立地」などに加え「害虫がでない(いない)」という条件を出す人がいるそうです。とはいえ、たとえば季節を問わず姿を現すゴキブリなどは、「人が居るところに必ず出没する」といっても過言ではありません。「果たして害虫に遭遇しない物件などあるの?」と調べてみたところ、「高層階」に住んでいると、害虫を含め、虫を見かけないという声が多いようです。

その理由は、害虫の「自力飛行能力(どこまで高く飛べるか)」にあるとのこと。蚊を例に取ると最高でも高さ40m前後、ゴキブリは高さ5m前後ですから、これをマンション階数に換算すると前者が12~13階、後者は3階程度。つまり、ゴキブリは4階以上、蚊は14階以上の部屋にはほとんど飛んで来ないということになります。ということは、14階以上の高層階を選べば、害虫との遭遇を防げるという訳です。



「高層階」でも害虫が発生することはある?


しかし、「少しでも害虫を防ごうと、家賃の高い上の階を選んだのにゴキブリが……」といった話も耳にします。その原因をいくつか見ていきましょう。

◎築年数が長い
建物の老朽化に伴い隙間などができ、そこから害虫が侵入する。その後、配管を伝い、エレベーターに乗って高層階に出没することになる(特にゴキブリは脚力が強く、かなり高い階数まで上ってくる)。

◎階下に飲食店やコンビニがある
店舗が混在している物件の場合、ゴキブリが発生する可能性も高くなる。

◎引っ越し荷物に付着
入居の際、引っ越し荷物などと一緒に持ち込まれる。

◎ベランダ(バルコニー)、屋上からの侵入
ベランダや屋上で草木を育てていると、そこで上昇気流に乗ってきた蚊などが繁殖、室内へ入ってくるケースがある。また、持ち込まれた苗(苗木)や土に、害虫の卵などが付着している可能性も考えられる。

このように「高層階」でも害虫が発生しやすい条件はありますから、物件探しの際には注意が必要です。



「害虫のいない生活」のためにしておきたいこと


ゴキブリなどの害虫を可能な限り避けたいのであれば、高層階に加え「築浅物件」であることが望ましいといえます(築浅物件とは、建物が完成してから日が浅い物件のこと。明確な基準はないが、おおよそ築5年以内とされる)。しかし、築浅物件も時間と共に中古となり、経年劣化が生じます。その際、害虫を避けて、また築浅物件に引っ越すのはもちろん無理ですから、日頃から害虫発生防止対策を考えておくことが大切です。

物件探しの面では築浅物件に加え、先ほどのおさらいになりますが、たとえば階下にレストランといった飲食店、コンビニなど、特に食品を扱う店舗が入っている物件は避けた方がいいといえるでしょう。コンビニやファストフードの店舗があると便利ではありますが、ゴキブリが増え、部屋にも侵入する可能性はどうしても高くなります。

意外な盲点となるのは、ベランダ(バルコニー)や屋上です。蚊(ヤブカ、イエカ)やハエといった害虫は、少しでも水たまりがあると発生することがあります。ガーデニングをするのであれば、ベランダや屋上に置いたプランターや植木鉢の受け皿、バケツなどに、雨水などを溜めないようにしましょう。特に蚊の卵は乾燥に強く、少しの水たまりで孵化してしまいます。「ガーデニングをやらないから大丈夫」という人も、ベランダ付きの物件に住んでいる場合は蚊やハエの発生源になりそうな水たまりをチェック、除去するようにしてください。

また、害虫は網戸の破れからも入ってきます。破れているところや隙間がないかを調べ、不具合があれば修理、または買い替えるようにしましょう。



もし、害虫が発生してしまったら?


もし害虫を見つけたら、種類に応じたスプレー式の殺虫剤などを使い、すぐに駆除するようにしましょう。また発生源になる水たまりを発見したら、そこにも駆除用の殺虫剤を使ってください。

注意したいのは「くん煙殺虫剤(害虫駆除有効成分に発熱剤などを加え顆粒状とし、発熱によって煙とともに殺虫成分を拡散させる殺虫剤)」です。有効成分が短時間で揮散、室内に充満。さらに狭い隙間、家具の裏側にも届いて効果を発揮します。マンションなど集合住宅でも使用できますが、外に煙が漏れてしまうと効果が減少するだけでなく、ご近所に迷惑をかけることがあります。「くん煙殺虫剤」を使う場合は、事前に近隣の方や管理員さんに声をかけておくといいでしょう。なお、利用時は部屋や換気口を閉め切り、使用前には飲食物、食器、おもちゃなどは煙が直接触れないように収納(またはカバー)。また植物やペット類などは部屋の外に出します。「火災警報機」も忘れずにカバーしておきましょう。放置後、家に入る時は、十分な換気を忘れずに行ってください。

近年は、集合住宅用として、臭いも少なく性能も向上した、煙の出ないタイプ(霧タイプなど)のくん煙剤も販売されています。ただ、霧タイプであっても「ガス漏れ警報器」「火災報知機」が間違って動作しないよう、カバーしておくことを忘れずに。

参考:日本家庭用殺虫剤工業会
http://www.sacchuzai.jp/pesticide_type/くん煙・くん蒸剤






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