「熱中症」対策のため「窓リフォーム」を考える





地球温暖化は年々進んでおり、その影響で、日本の気候は熱帯化しつつあるといわれています。特に夏場は、かつては30℃(真夏日)で「暑い」といわれていましたが、今は30℃を超える日も珍しくありません。そこで増加しているのが「熱中症」です。これは高温多湿な環境に、身体が適応できないことで生じるさまざまな症状の総称で、重度になると死に至ることもあります。


熱中症は、日差しの強い屋外にいるからかかるわけではなく、室内での発症率も約4割を占めているそうです。これを防ぐためには、室内を常に適正温度に保つ必要があるといえます。そこで今回は「窓に工夫」から一歩踏み込んで、窓のリフォームを紹介します。



年々増加する「熱中症発症場所」の多くは住居!?



熱中症による救急搬送人員の数は、年々増加の傾向にあります。「平成30年(2018年)度 消防庁における熱中症対策(平成30年度第一回熱中症関係省庁連絡会議幹事会 資料2)」によると、平成30 年(2018年)5月~9月の全国における熱中症による救急搬送人員数の累計は95,137 人。この数字は、昨年同期間の52,984 人と比較すると42,153 人増となっており、熱中症患者が2倍に跳ね上がっていることがわかります。


救急搬送人員数が最も多かったのは7月で54,220人(死亡者数133人)、週ごとの救急搬送人員数は、7月16 日~7月22 日が最も多く23,191 人(死亡者数67人)を記録。どちらも調査開始以来、過去最多となっています。年齢別にみると、高齢者が最も多くて45,781 人、次いで成人(満18歳以上満65 歳未満)の35,189人、少年(満7歳以上満18 歳未満)が13,192人、乳幼児(生後 28 日以上満7歳未満)で967人の順となっています。


次に熱中症発生場所ですが、最も多いのは住居で38,366人。全体の約4割となっています。次は道路で12,774人(13.4%)、公衆(屋外)が12,185人、仕事場(道路工事現場、工場、作業所等)で10,279人と続いています。


太陽光を遮断しやすいはずの住居で熱中症が多発しているのは、家にいる高齢者が多いことに加え、室内温度が上がってしまうためです。クーラーを入れていても熱中症にかかってしまうのは、室内に籠った熱が影響しているからだといえます。その原因となるのは、前回も紹介した、窓や開口部から入る太陽光や外気(熱)です。


住宅内、屋内での熱中症リスクを減らす室内環境は、「室温28度・湿度70%以下」が目安だといわれています。これをキープするには、開口部から侵入する太陽光や熱を遮断し、蓄熱を防ぐことが大切。特に高齢者や乳幼児がいる場合、窓に工夫を施すだけでなく、窓自体のリフォームも視野に入れておきたいものです。



高齢者の家に多いアルミサッシのデメリット



親に連れられて帰省をした孫たちが、「おじいさん、おばあさんの家は暑い(寒い)」ということがあるそうです。時期がお盆とお正月(一番暑く、一番寒い)ということもあるのでしょうが、原因はそれだけではないようです。というのも、孫たちが現在、住んでいる家(部屋)と祖父母の住まいでは、建物や内装に違いがあるからです。窓のフレームであるサッシもそのひとつで、アルミを用いた金属製が主流ですが、古い家では昔ながらの木製サッシが使われているケースもあります。


普及率の高いアルミサッシは入手しやすく、比較的安価に交換できるというのが大きなメリット。手入れが簡単で対候性にも優れてはいるのですが、その反面、金属が熱を伝えやすいため、あまり断熱効果を期待できないことがデメリットといえます。そのため、結露が生じやすく、夏場や冬場の室温調整が難しくなってしまうのです。



近年は熱中症防止のため、窓のフレームが樹脂製でできていており、断熱・遮熱・気密性に優れた「樹脂窓」が注目されています。孫の住む家は、新築または新しめの家屋も多く、新機能を有する窓やサッシを少なくないため、木製サッシやアルミサッシの家では、より暑さや寒さを感じることもあるのでしょう。



熱中症対策には「樹脂窓」がおすすめ



熱中症にかかりやすいとされる高齢者の住む家の窓に、断熱・遮熱・気密性が期待できないのでは本末転倒。夏の窓辺の暑さをやわらげるためにも、サッシや窓ガラスを含め、窓自体をリフォームすることはおすすめだといえます。


樹脂窓には、「熱の伝わりが小さく、結露を防ぐ」「高性能なLow-E複層ガラスとの組み合わせで、高い断熱性を発揮する」という特長を有しています。そのため、暑い夏でも室内の温度上昇をおさえることができるわけです。

樹脂窓を導入する場合、今ある窓ガラスを撤去して入れ替えなくてはなりません。しかし、耐久性・断熱性・遮熱性が期待できるリフォームですから、温度に対する感覚の弱い高齢者、体温調節機能が十分に発達していない乳幼児のいる家庭では、導入を考えてみてはいかがでしょう。また、家を建てる、新築物件を購入する際は、窓の素材や作りにも注意を払うことが望ましいといえます。




「熱中症情報(総務省消防庁)」サイト
https://www.fdma.go.jp/disaster/heatstroke/post3.html








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