動物被害に遭遇してしまった時の対処法とは?



前々回、「特定外来生物」である「アライグマ」と、彼らが人や家に与える影響についてお話ししました。今回は、実際の動物被害と、それについての対処法について紹介しましょう。



「アライグマ」だけじゃない。マイホーム脅かす害獣たち


最近、日本中に勢力を広げている(!?)、北米産のアライグマ。某アニメの影響で、ペットとして持ち込まれましたが、捨てられたり逃げ出したりで野生化し、個体数は年々増えています。そのため在来種を脅かす「特定外来生物を(輸入や飼育は禁止)」に指定(2005年)され、今や農作物を荒らす、さらに屋根裏に住み着くなど、人間にも様ざまな害を及ぼしているのです。家屋などへの被害は深刻で、屋根裏を走り回る時に生じる騒音をはじめ、排泄物よる悪臭や衛生面の悪化、梁や柱をかじるなど家自体に損傷を与えるといった点が問題になっています。「可愛い」というイメージが強いアライグマは、子供の時こそ人に懐くこともあります。しかし、成獣になると凶暴になるため注意が必要です。

家に棲みつく野生動物はアライグマだけではありません。「ネズミ」「ハクビシン」「イタチ」といった動物も、アライグマ同様、人間や家、ペットなどに悪影響を与えます。以前、知り合いの家に「ハクビシン」が現われたケースを紹介しましょう。



猫だと思ったら「ハクビシン」だった


知り合いのBさんは、ある日、天井からの物音に気がつきました。近所で猫を飼う家があったため、最初は「猫がベランダか屋根を行き来しているのだろう」と思っていたそうです。しかし、その物音は次第に屋根裏から聞こえるようになります。「これは猫じゃない」と思った矢先、Bさんは騒音の正体を知りました。顔に頭から鼻まで伸びた白い線。タヌキやイタチとは似ているようで少し違う動物、それはハクビシンだったのです。

Bさんはハクビシンを追い出すために、害獣用の超音波発生器を取り付け、家に侵入した際は威嚇音を出すようにしました。効果があったのか、その後はしばらく姿を消していたのですが、ほとぼりが冷めた頃、また舞い戻ってきたのです。Bさんは、また超音波発生器や威嚇音で対処します。しかし、今回はほとんど効きませんでした。そのうちハクビシンは、時おり家の中も徘徊するようになったのです。

Bさんは意を決し、彼らが出没する場所やルートを特定。用意した古いシーツに彼らを追い込み、なんと生け捕りにしてしまいました。捕獲はしたものの、その後、どうすればいいのかわからないため動物園に連絡。返ってきたのは、「動物園では引き取れない」「捕獲者が処分できない」、つまり「自然に返してください」という答えでした。Bさんは、とらえたハクビシンを人里離れた森に離してやったそうです。



害獣の捕獲や駆除には資格が必要


Bさんは果敢にも生け捕りにして、放獣しましたが、基本的に一般人が自然動物を捕獲することは法律で禁じられています(ネズミに関しては捕獲・駆除が認められています)。もしも捕獲・駆除を行いたいのであれば、「狩猟免許」の資格が必要です。資格は「第一種銃猟免許(散弾銃、ライフル銃)」「第二種銃猟免許(空気銃)」「わな猟免許」「網猟免許」の4種類に分類されており、各都道府県において毎年試験(知識試験・適性試験・技能試験)が行われています。

ただし、「特定外来生物」を捕獲する場合は、自治体主催の講習会などを受講することで、「捕獲従事者証」を発行してもらえることもあります。これを持っていれば、わな猟免許を取得していなくても、箱わなでアライグマなどを捕獲することが可能です(手続きや対象生物は自治体によって異なるため要問合せ)。もちろん害獣駆除業者など、狩猟免許を所持している第三者に駆除を頼むのであれば、依頼人が狩猟免許を所持する必要はありません。

免許を取得した人が、ネズミ以外の哺乳類や鳥類を獲る場合も申請(許可申請の窓口は、環境省や農業更新センター、保健所など。各県によって異なる)が必要になります。資格があっても、自治体の許可がなければ、初めて捕獲することができます。逆に資格はなくても素手で捕まえる(「手取り」)のであれば、捕獲できるのだそうです。

Bさんのケースは素手で捕まえたため、ハクビシン捕獲の許可申請さえしておけば、資格取得面での問題はなかったことになります。



害獣の捕獲は危険。専門家に任せるのがおすすめ


自宅の庭や家を害獣に荒らされた時、「狩猟免許」を取得して申請すれば、自分で捕獲・駆除することが可能です。しかし、これは特殊な資格です。また害獣には凶暴なもの、感染症を持つものもいるため、怪我や事故、病気を防ぐためにも都道府県や害獣駆除業者に相談することをおすすめします。

また動物だけでなく、スズメバチ(の巣)といった昆虫による被害も少なくありません。ですから、家のメンテナンスは定期的に行うといいでしょう。






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