キズや破れの生じた椅子の修理について



このところリサイクルが見直されているせいか、身の回りのものが多少傷んだり、流行遅れになってしまっても「直して使う」「手を加えて再利用する」人が増えています。それは洋服や貴金属といった小物はもちろん、家電や家具といった大型商品にも広がっており、中には自分でリペアする人こともあるようです。ダイニングなどで使っている椅子も例外ではなく、破れや劣化が生じても張り替えなどを行うことによって、印象の違う新しい家具に生まれ変わります。

引っ越しシーズンも近いということで、今回は椅子の修理についてお話します。



破れた背もたれ、傷付いた座面は、椅子の買い替え時?


椅子は毎日使うため、座面は(デザインによっては背もたれを含む)に傷や破れが出やすい家具だといえます。また経年劣化によって、背もたれや座面にへたりが出ると、座り心地も悪くなってしまいます。何らかの不具合が生じた椅子を使い続けると、姿勢が悪くなったり、思わぬ怪我の原因になることがあります。その場合、修理するか買い替えるかの選択になるのですが、家具が高価だったこともあり、かつては修理して使う人が少なくありませんでした。しかし、昨今は家具量販店へ行けば、修理費よりも安い家具が見つかります。そのため、修理してまで使い続ける必要がなくなってきたといえるでしょう。



「思い出のある椅子」を手放したくないなら修理がおすすめ


オフィスや飲食店などにとって椅子は消耗品ですから、修理せずに買い替えることも多いかと思います。ただ、一般家庭においては「セット購入したので、一脚だけ別の椅子になるのは困る」「思い入れのある品だから、修理してでも使いたい」人もあるようです。また「アンティークの椅子を手に入れたが、利用するには修理が必要」なケースも耳にします。そのような場合は、家具修理専門店へ張り替えをはじめとするリペアを依頼するのがおすすめです。

家具を修理するお店の営業内容は様ざまで、家具全般を扱っているところもあれば、椅子を専門に直しているところもあります。ひと口に椅子といっても、座面や背もたれ部分には「布」「皮革」「合成皮革「藤」「ビニールレザー」など多種多様な素材が使われており、ほとんど修理可能な店舗、中には決まった素材のみを扱う専門店もあるようです。

椅子の修理を依頼する流れとしては

1:依頼を考えている店舗に椅子の種類と修理箇所を伝えて、直せるかどうかを確認する(メール、電話など)。
2:(できれば複数の専門店で)見積もりを出してもらう(基本的には無料)
3:修理費用が決まったら椅子を店舗に持ち込む、または回収、出張修理に来てもらう。

というのが一般的です。なお傷の状態を見て、店舗によって「張り替えが必要」「必要ない(もっと簡単な修復が可能)」と判断することがあります。その場合は、自分が希望する方法を選択してください。また専門店の中には、張り替え予定の素材サンプルを送ってくれるところもありますから、質感や仕上がりが不安であれば利用するといいでしょう。



椅子の仕上がりは職人の技にかかっている


家づくりと同じように、椅子の張り替えといった修繕は、職人の腕によって完成度が異なります。「せっかくお金をかけたのに、思ったような仕上がりにならなかった」ということのないように、お店選びの際、店舗の評判なども調べておくと安心です。できればあらゆる椅子に対応可能で、数多くの修理実績がある店舗がおすすめ。費用は高めですが、やはり老舗の専門店は仕上がりも美しく、依頼者は修理に満足しているといいます。

技能の目安ですが、椅子職人が取得できる資格として「木工技能士(1・2級)」や「椅子張り技能士(1・2級)」があります。どちらも国家資格である技能検定制度のひとつで、前者は椅子そのものの製作、後者は座面や背もたれ部分の張り替えが専門です。なお、受験資格には実務経験が必要。そのため、合格者は椅子の専門会社や家具製作会社で修業してきた職人ということになります。




椅子を長くきれいに使うには


きれいにリフォームされた椅子、または引っ越しなどで新しく購入した椅子を長く使うには、日頃のお手入れが肝心です。

○皮革
化学ぞうきんは使わず、乾いた柔らかい布で表面を軽く拭く。靴用クリーム、車・床用ワックスなどもNG
・直射日光のあたる部屋には置かない(どうしても設置するときは、カーテンなどで斜光する)
・エアコンやファンヒーターの吹き出し口の前に設置しない。

○合成皮革
汚れたら乾拭きする。
・水分に弱いので、水をこぼさないように注意する。
・直射日光(紫外線)が当たらないようにする。

○布地
柔らかいブラシをかける、掃除機でゴミを吸い取るお手入れが基本。飲み物をこぼしたなどで汚れたら、中性洗剤の入ったお湯(約40℃)につけたぞうきんを固く絞って拭き、その後、固く絞った蒸しぞうきんで洗剤分を取り除き、乾拭きする。
・直射日光のあたる場所には置かない。
・汚れやすいところにはカバーやクッションを使い、布地の劣化を防ぐ。

○ビニールレザー
基本は柔らかい布(化学ぞうきんは不可)で乾拭き。飲み物をこぼした場合、ぞうきんを中性洗剤を薄めたぬるま湯につけ、かたく絞って拭き取る。その後は水拭き、さらに乾拭きし、そのまま自然乾燥。
・ストーブなどの暖房器具をはじめ、熱源となる機器のそばに置かない。

椅子は毎日の生活には欠かせない家具ですから、清潔かつ快適に使っていきたいものですね。






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