フローリング補修と原状回復について



近年、一戸建て、ファミリー向けマンション、単身者用アパートにかかわらず、洋室の床といえば「フローリング」が主流になっています。「毎日の掃除がしやすい」「ダニが付きにくく、ハウスダストにもなりにくい」といったメリットから、ちょっと複雑ではありますが、「畳の部屋はなくてもフローリングの部屋はある」といった建物も多いそうです。
ただ、メンテナンスがしやすい反面、フローリングには「傷がつきやすい」「硬く、冬場は寒い」などのデメリットもあり、それが賃貸の場合は「原状回復(工事)」をめぐるトラブルにつながることもあります。

今回はフローリングを通して、原状回復なども説明したいと思います。



メンテナンスしやすい点は、フローリングの大きな「メリット」


日本人の生活は、今や「フローリング」中心といっても過言ではありません。単身向けアパートはもちろん、部屋数のある一戸建て、ファミリー向けのマンションにおいても洋間が主体で、「和室(畳敷)がない」という物件も珍しくないといいます。洋室の床はフローリングが主体ですから、畳を知らない子供たちが増えているのも当然だといえそうです。

「フローリング」が住宅の主役になったのは、それなりの理由があったからです。その最たるものは「メンテナンスしやすい」という点でしょう。フローリングは「耐久性に優れている」「静電気が起きにくい」「掃除がしやすい」というメリットを持っていますから、家事を担当することの多い主婦にとっては、とても便利。さらに「ダニが付きにくい」「ハウスダストになりにくい」といった特長があることから、ぜんそくやアトピーの人にも適しているのです。

ダニはもとから畳の中に住んでいるわけではありません。しかし、フローリングとは違い、隙間から細かいゴミが入り込みやすいため、どうしても畳はダニや害虫の温床になりやすく、物件として敬遠されてしまうことが多くなります。



フローリングの「デメリット」と劣化の原因


人気のフローリングにもデメリットがあり、主なものとしては、「傷がつきやすい」「表面が硬い」「梅雨時にベタつき感がある」「冬場は冷える」「音が響きやすい」「耐水性に欠ける」などがあげられます。また新築の時はつやつやピカピカですが、ペットの排泄物、水漏れ、煙草やアイロンなどによる焦げ、表面の亀裂、物理的な衝撃によるへこみや線キズ、マットの剥離痕などが原因となり、どうしても時間と共にフローリング自体は劣化していきます。

フローリングの劣化を防ぐ(遅らせる)方法としては、「フロアコーティング」や「ワックス」が効果的です。特に「フロアコーティング」は、フローリング以上にメンテナンスが楽だといわれ、通常はダスタークロスなどでほこりを除去し、汚れたら水拭きするだけできれいになります。もし水や油、化粧品をこぼしてしまったとしても変色することはなく、子供がクレヨンで落書きしてもふき取ることが可能です。

フロアコーティングには様ざまな種類があり、主な製品としては、「UVフロアコーティング」「シリコンフロアコーティング」「ガラスフロアコーティング」「ウレタンフロアコーティング」などがあります。それぞれに特徴があり、耐用年数も変わりますが、共通しているのは施工費用が高めだということ。製品や施工面積によって、少なくとも10万円前後の予算(30㎡)はかかりますが、最低10年程度は快適なことを考えれば、妥当な買い物だともいえるでしょう。



「フローリング」を長持ちさせる補修は自分でできる?


「フロアコーティング」などで保護・強化をせずに「フローリング」を長持ちさせるには、傷などがついたらそのままにせず、補修することが大事です。最近は自分でできるいろいろなタイプの「フローリング修理グッズ」が出回っており、これらを利用して修理する人も少なくありません。主な補修製品としては「キズかくしテープ」「色や木目を再現する専用パテ」「補修用クレヨン」「補修ワックス」「住まい用のマニキュア」「カラーワックス」「キズ消しねんど」などがよく使われています。

ただし、下手に自分でやってしまうと、後が大変なことになる可能性が無きにしも非ず。小さな傷ならなんとかなりますが、それでもフローリング素材とまったく同じ色や模様の補修製品を見つけることは困難です。「似た色だから大丈夫だと使ったら、そこだけ色が浮いてしまった」「かえってキズが目立つようになった」という話もよく聞きます。「多少の違和感なら我慢できる」人は別として、どれだけ丁寧に補修しても、やはり専門家の技術にはかなわないのです。



「フローリング補修」を依頼するなら


フローリング補修をする場合、「家を建てた工務店、ハウスメーカー、不動産会社、どこに頼めばいいのか?」と迷う人もいるようですが、フローリング補修には高度な技術が必要。工務店などでの修理は難しいため、それぞれの会社自体にリペア部門がなければ、リペア専門の委託・下請け会社に任せることが少なくないようです。逆にいえば、工務店、ハウスメーカーも、リペア会社からすれば「お客様」だといえます。

それでは、どのようなフローリング補修業者を選べばよいのでしょうか? フローリング補修専門業者の業務内容は「キズ」「色あせや染み」「へこみ」「欠け」などを修正することですから、数多くの修理を行い、技術と実績を積んできた業者が信頼できると考えられます。金額面では高くもなく低くもなく、「適正価格」をうたっているところがおすすめ。安いところは新規参入だったり、技術的に不安を抱えている可能性もあるので注意が必要です。目安になるのは資格で、たとえば「R.B.C.公認補修技能士ライセンス1~3級取得試験(補修業協同組合)」合格者であれば、一定の技術を有する業者と判断できます。

持ち家を補修する際は、それほど問題はありません。しかし賃貸物件の場合は、退去時に「原状回復(「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること」/国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」について)」を要求される可能性が考えられます。自分で行った補修が過失だと判断されれば、多くの金額を請求されることもあります。それを防ぐためにも、フローリングはリペア専門家に修理してもらうのが正解です。また他の場所についても、賃貸は無理な自己修理はしないほうが賢明だといえるでしょう。








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