マイホームを建てる場合、必要不可欠なのが「土地」です。「二世帯を建てるので、実家の土地がある」「すでに土地は購入済み」という人は問題ありませんが、一から建てようとする人は土地探しから始めなくてはなりません。土地購入といえば、「不動産会社」が頭に浮かびますが、「ハウスメーカー」や「建築会社（工務店）なども土地探しを行っています。

まずは土地探しの下準備から

土地を探す際には下準備＝土地を絞ることが大切です。まず「どのエリアに住みたいか」「どのくらいの広さ（間取りを希望している）にするのか」「予算はどのくらいあるのか」といった点は、最低限、考えておかなくてはなりません。多分、「子供を転向させたくないから、今の家の近くで」「通勤に支障がない程度のエリア」「実家から遠くない」などの具体的な条件が出てくると思いますので、それらを踏まえて希望に近い土地を探すとよいでしょう。「まったく未知の土地でもかまわない」「駅からそここそ近ければどこでもいい」という曖昧なケースもありますが、そういう人は「もっといい土地があるのでは？」と目移りしがち。結局、決まるまでに時間がかかってしまうといいます。

いざ、土地探し!!　さて、どこに行こう？

土地選びにかんするおおよその条件が決まったら、いきなり不動産会社やハウスメーカーに飛び込まず、おおよその価格を知るためにもインターネットの不動産関連サイトをのぞくことをおすすめします。そこでいくつかの物件をピックアップしておくと、土地探しの目安になります。

希望する土地の価格や条件を把握したら、いよいよ本格的な土地探し。その際、まず考えるのは、
・不動産屋
・ハウスメーカー
・建築会社（工務店）
などで紹介してもらうことだと思います。また、実際に希望エリアへ行き、直接「売地」に足を運ぶ人もいるでしょう（現地に行くと地主とじかに交渉できることもあります）。

不動産会社はもちろんですが、近年は、ハウスメーカー、建築会社、工務店、どこを選んでも土地探しをしてくれるところが多くなっています。ただし、不動産会社以外の場合、プロセスがそれぞれ違うケースがあります。

建物ありきの土地探し？

一般的には、家作りは「土地ありき」なのですが、ハウスメーカーなどで家を建てることにすると、「建物ありき」になってしまうことがあります。たとえば、あるハウスメーカーに間取りや工法など、気に入った建物があったとします。土地も探してくれるということでおまかせしていたのですが、どれも条件に合わない。その理由として、「建物の価格が予算を食ってしまい、土地にお金をかけられない」ケースが考えられます。4500万円で、土地2500万円、建物2000万円という予算を考えていても、ハウスメーカーが建物に比重を置き、2000万円で土地探しをしてしまえば、おのずとして候補地の範囲は狭くなります。また、ハウスメーカーで紹介される土地の中には、一般公開されている自社の建築条件付物件もありますので、チェックは必要だといえるでしょう。

不動産会社で確実な土地選び

土地にこだわるのであれば、やはり「餅は餅屋」で不動産会社に相談するほうがよいといえます。一般的に「不動産会社」とは「宅地建物取引主任者がいる会社や事務所のこと」を指し、売り主（貸し主）と買い主（借り主）の間で、土地や建物といった不動産物件の売買契約（賃貸契約）を媒介するのが仕事。その際、受け取る仲介手数料を受け取ります。強みです

先に土地を決めておけば、時間をかけて施工会社を選ぶことも可能です。不動産会社でも、ただ土地を売買するだけではなく、建築部門を持っているところや建築会社や工務店の情報を提供してくれることも少なくありません。ただし、不動産会社にもいろいろなタイプ、強い分野もありますから、探す土地の条件やエリアに合ったところを利用してください。

○主な不動産会社のタイプ
・デベロッパー型：マンション、ニュータウンなどを建設して分譲
・ハウスメーカー型：メーカーの系列や子会社
・情報流通型：インターネットを中心に土地情報を提供
・金融機関型：金融機関の不動産部門、またはそれが独立した会社
・地域密着型：昔から言われる「不動産屋さん」。会社組織もあるが、個人・家族経営も少なくない。

不動産会社のここだけはチェックしておきたいポイント

不動産会社を利用する場合、まず自分たちの希望を明確に伝える必要があります。先述したように、「住みたいエリア」「予算」「土地の大きさは最低限、決めてから足を運びましょう。宅地建物取引主任者はもとより、社員は多くの土地を見てきていますから、さらに「駅近」「ショッピングに便利」「公園がある」といったこだわりや将来的なイメージなどを伝えれば、より条件に適した土地が見つかる可能性が高くなります。

ただし、不動産会社の中には、「契約済みの優良物件情報を「おとり」として使い、他の物件を勧める」「よい物件だから、手付けだけでも払うように促す、怪しいところがあるのも否めません。契約を急がせようとしている……と感じたら注意が必要です。土地購入は、それこそ人生の大きな買い物ですから、失敗しないためにも信用のある不動産会社を選んでください。不動産に会社に行く前に、「業務内容はしっかりしているか」「悪い評判が多くはないか」ということを調べておくと安心です。たとえば「東京都都市整備局」のホームページには、「よい業者の選び方」という項目があります。このようなサイトも参考にするといいでしょう。