新居購入・引っ越しに「縁起のいい日」を知っておこう。



通常なら、年明けから3月頃までは、新卒・転勤、入学を含めて、引っ越しが多くなる季節です。しかし、昨年(2019年)末の新型コロナウイルス流行以降、賃貸はもちろん、新居購入の土地・物件探しも難しくなっています。

ただ、その一方で、戸建てに仕事用個室(書斎)を設ける、子供部屋を二つに分ける、また玄関に洗面所を作るなど、コロナ対策としてのリフォームが行われているようです。リモートワーク用のオフィス物件も増えており、利用する企業や個人も少なくありません。中には、「しばらくコロナと付き合っていくのだから」と、コロナ予防ありきの家を建てる人もいるといいます。

家作り、引っ越し、どのよう状況にしても、新しい住居を考えているのであれば、「縁起の良い日」に行動したいもの。特にコロナ禍の今、少しでも災厄を防ぎたいのは当然ですから、今回は家にかんして「良い日」の選び方をご紹介したいと思います。



ベテラン職人さんほど、大事にしている「暦柱」や「選日(雑注)」とは?


不動産・建築業界には、昔からの習慣やしきたりが伝わっています。よく知られているのは、「暦柱」や「選日」でしょう。どちらもあまり馴染みのない言葉ですが、実は生活の中でよく使われていたりします。

・歴柱:暦本(暦の本、「神宮館高島暦」「高島易断本暦」ほか、書店などでも購入可能)に記載されているいろいろな注記。天象・七曜・干支・朔望・潮汐・二十四節気をはじめ、日の吉凶、二十八宿、九星、六曜、雑節などがある。
・選日:暦注の中で六曜・七曜・十二直(中段)・二十八宿・九星・暦注下段以外のものを指す。撰日とも書き、また、雑注ともいわれている。

暦の歴史は古く、そこに書かれている事項のほとんどは、暦注とともに大陸から伝わったものだとされています。かつては貴族や武士といった上流階級が利用するものでしたが、「仮名暦(仮名で書いた暦)」の出現、「頒暦(暦を無償または有償でくばること)」の普及に伴い、一般庶民にも深く浸透していきました。江戸時代には、暦学者の渋川春海(寛永16年(1639年)~正徳5年(1715年))が、貞享1 年(1684年)、日本人として初めて「貞享暦」という暦を編纂。彼は後に幕府の天文方となっています。なお、蛇足ではありますが、渋川の父は、江戸初期の囲碁棋士で家元安井家の祖・安井算哲(保井算哲とも1590?~1652年)。徳川家康に認められて碁所(江戸幕府所属の碁方 (碁打衆) が出仕する碁の機関、また囲碁の最高権威者に与えられた称号)なったことで知られています。

「歴注」や「選日(雑注)」の中でも、よく知られているのは「六曜」でしょう。たとえば「仏滅に結婚式は行わない。大安が良い」といったしきたりは、よく知られていると思います。同じように六曜によると、「仏滅の引っ越しはよくない」といい、やはり「大安が望ましい」とされています。他にも「先勝の引越しは午前中」「友引は昼間の引越しを避ける」「先負に引っ越すなら午後がいい」「赤口も引越しはしない」と伝えられており、特に昔気質の職人さんや不動産会社、引っ越し当事者の場合は、これを守っている人が多いといいます。



建築にかかわる人にとって「最凶の日」があった!?


六曜同様、建築関係者が気に留めているのが「選日(雑注)」です。それほど一般的ではないようですが、近年は宝くじなどを購入するのに最高の日ということで、選日の「一粒万倍日」は知っているという人が増えています。選日には、「八専」「十方暮」「不成就日」「天一天上」「三隣亡」「三伏」「一粒万倍日」「犯土(大土・小土)」「臘日」などがあり、その中には家作りや引っ越しにかんする日が設けられています。

〇引っ越しや建築に向いている日
・天一天上:天一神(陰陽道で八方を運行し、吉凶禍福をつかさどるとされる神。12神将の主将や地星の霊、天女の化身など諸説ある)が天に上っている、癸巳の日から戊申の日までの16日間を指します。この間は、どこへ出かけるにも吉とされ、引っ越しいも良い日といわれている。
・一粒万倍日:一粒の籾が稲穂のように万倍にも増えるといわれる吉日。何を始めるのにも良い日で、引っ越しはもちろん、開店、商売始めなどにも最適。

〇気をつけた方がいい日
・十方暮:暦で甲申の日から癸巳の日までの10日間で、移転、建築は凶とされている。
・三伏:「初伏(夏至後の第三庚)」「中伏(夏至後の第四の庚)」「末伏(立秋後初めての庚)」の総称。いずれの日も事業開始、移転などはすべて凶とされる
・不成就日:一ヶ月に4回ある日で、万事成就しないとされ、開店、移転などは避ける.

特に気をつけたいのが、この日に普請始め,柱立て、棟上げなどをすると、三軒隣まで焼き滅ぼすという「三隣亡」です。さらにこの日、大工さんが高いところに上ると怪我をするとも伝えられています。

建築関係者にとって「最凶の日」とされる「三隣亡」ですが、江戸時代の書物によると「三輪宝」とあり、棟上げや建築の吉日だったそうです。縁起が悪い日となったのは明治時代以降のことで、何が原因かははっきりしませんが、どこかで吉が凶に転じてしまったのでしょう。

若い世代などは「暦柱」や「選日(雑注)」を「迷信」だととらえるかもしれません。だた、建築・不動産業界、年配の親戚には縁起を担ぐ人も多いので、可能であれば吉日を選ぶのがおすすめだといえるでしょう。






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