「新型コロナウイルス」を考慮した新しいタイプの家作り その2
~共用エリアの使用に注意。在宅勤務は個室化の工夫が効果的~



新型コロナウイルスの世界的な猛威はとどまらず、フランスやイギリスといったヨーロッパ諸国では「ロックダウン(都市封鎖)」が実施されるなど、さらなる感染拡大が懸念されています。国内でも大阪・札幌などの都市で感染者が増えていることから、インフルエンザ流行時期を迎える秋冬にかけ、さらなる注意が必要だといえるでしょう。

流行初期は、繁華街での感染が中心でしたが、このところは「家庭内感染」が目立っています。外出緩和で通勤通学が再開、「Go To トラベル」「Go To イート」の実施により、外から自宅にウイルスを持ち込む可能性も高くなるため、それらが一因だと考えられているようです。

これを避けるには、前回ご紹介した「ゾーニング」を用いて、「レッドゾーン」となる玄関でウイルスの侵入を食い止めることが大切だといえます。また共有エリアの「イエローゾーン」、寝室、子供部屋といった「グリーンゾーン」など、ゾーニングを意識した生活も必要でしょう。



自宅でゆっくりくつろぐためにも、気を使いたい「共用エリア」


普段はコロナ予防のため、外出する時はいつもマスクを着用、念入りなアルコール消毒をします。しかし、自宅に戻れば、玄関で消毒などを済ませ、その後はマスクを取って食事をしたり、くつろいだりする人がほとんどでしょう。食事前、トイレを使った際も、会社や学校、外出先とは違い、わざわざ手指を消毒することはないと思われます。

ただ、レッドゾーン(玄関など)で、完全にウイルスを除去できるとは限りません。もしものことを考えて、自宅でもこまめな手洗いやうがいを欠かさず、ダイニングやトイレ、リビングといった共有エリア「イエローゾーン」では、ドアノブなどの建具、クッション、椅子や机の除菌を行うようにします。特に家族がいる場合は、食事前、トイレ使用後に消毒を心がけるといいでしょう。また、歯磨きのコップ、食器なども別々に分けて使い、食事での会話は控えるなど、感染リスクを分散しないことが大切です。

家庭内でのゾーニングコントロールで、「家にいる時くらい、コロナのことは忘れたい」と感じることもあるでしょう。しかし、寝室や子供部屋といった「グリーンゾーン」において、安心かつ安全に過ごすためには、共用エリアの除菌・消毒が必要だといえます。最初は抵抗のあったマスク着用が、いつしか生活の一部になってしまったように、毎日繰り返して習慣化してしまうといいでしょう。



在宅勤務は個室化の工夫でモチベーションを上げる


外出規制緩和以来、通勤が少しずつ再開されていますが、これを契機にリモートワーク中心になった企業も少なくありません。そのため、共有スペースであるリビングやダイニングで仕事を行わなくてはならない状況も増えています。足音や話し声、ドアの開閉音、家電などの使用音、テレビやステレオといった「生活音(生活騒音)」が聞こえやすく、集中しにくい在宅勤務は、どうしても作業効率が上がりにくいといえます。特に小さな子どものいる家は賑やかになりやすいため、モチベーションを保つのが難しいでしょう。

リモートワークの効率をアップさせるため、最近は様ざまなアイディアや施工法が紹介されています。そのひとつが、共有エリアの「個室化」。まず簡単にできるものとしては、パーテーションやカーテンで仕切り、仕事場を確保する方法でしょう。これなら費用も抑えられますし、DIYで制作することが可能。大がかなりな工事は必要ないので、賃貸でも導入することができます。ただ、物音が聞こえたり(これはヘッドフォンで音楽を流すなど、防ぐことは可能)、人の気配を感じることがあり、日常生活の完璧な分断はできません。

そこで注目されているのが、「プライバシーテント」です。これは四角形のひとり用のテントで、ポリエステル製。中に机と椅子を置くスペースがあり、リモートワークやゲーミングなどに使われています。入口を閉めてしまえば、視覚的に生活空間を遮ることも可能で、仕事に集中しやすくなります。組み立てはポップアップ式で、工具は不要。使わない時は折りたたんで収納できるため、共有スペースを圧迫することもありません。価格は7000~8000円台から。大きさもメーカーによって異なり、設置する部屋の面積、間取りに適した製品を選ぶことができます。

便利な反面、長時間使用すると閉塞感が強くなるケースもあるため、注意が必要です。適宜休憩を取る、またベランダや庭がある場合、そこに設置するのも気分転換になるのでおすすめだといえます。なお、テントはなくても、屋外で仕事をする人も増えています。寒い時期は難しいですが、気候の良い日は庭やベランダでの作業も効率化につながるといえそうです。x



戸建て、持ち家の場合、リノベーションやリフォームも視野に入れる


特効薬や効果的なワクチンができない限り、新型コロナウイルスの流行は、まだしばらくは続くと考えられます。これにより、リモートワーク生活も継続されるので、戸建て・持ち家の場合は、仕事部屋の新設・増設を視野に入れるのもおすすめです。ただ、リフォームやリノベーションを行うとなると、それなりに費用がかかります。面積や施工内容によって大きく異なりますが、30万円くらいから提供されているようです。

なお、以前からリフォームや改修・改装を考えているのであれば、この機会に書斎や仕事用の個室を作ってもよいでしょう。






  • 東海住宅開発事業部
  • 未公開物件
  • お客様の声
  • bayfm78
  • 採用情報
  • ブログ
  • 本社建築部ホームページ
  • 仙台建築部ホームページ
  • CM公開中
  • CM公開中
  • CM公開中
  • KENJA GLOBAL(賢者グローバル) 東海住宅株式会社 新部勝子