「新型コロナウイルス」を考慮した新しいタイプの家作り その1



ヨーロッパでは、感染拡大が報告されている新型コロナウイルスですが、「手洗い・うがい・マスク着用」「三密(密閉空間・密集場所・密接場面)」といった予防策が浸透していることもあり、今のところ、国内での爆発的に感染者は増えていない状況です。

とはいえ、秋冬には毎年、インフルエンザの流行が懸念されることに加え、具体的な特効薬、ワクチンが見つかっていないため、出口の見えない状況にあることに変わりはありません。

このような生活が続く中、最近、注目されているのが「新型コロナウイルス」予防を前提としたリフォーム、家作りです。メーカーや建築会社から、様ざまなタイプの商品が提案されており、それぞれの条件に対応できるようになっています。

そこで今回は、「コロナ専用リフォーム」を中心に調べてみました。



新型コロナウイルスの「家庭内感染」対策に最適


新型コロナウイルスの感染源といえば、流行当初は繁華街や飲食店、エンターテインメント施設などが中心でした。しかし、「ステイホーム」や「リモートワーク」をはじめ、家で過ごす時間が増えたことで、「家庭内感染」する方も増えています。何らかの形で、家にウイルスが持ち込まれたことが原因だと思われますが、外出先とは違い、家族が家の中で四六時中マスクをする、人との距離を開ける、触れた場所を適宜消毒するといった対応はなかなかできないものです。

このような状況を踏まえて、コロナウイルス予防のリフォームにスポットが当たっています。「家にウイルスを入れない」ことは絶対条件ですが、もし感染した場合でも、家族の健康を守ることのできる家作りは、新型コロナウイルスが終焉するまで、続けなければならないといえるでしょう。また、毎年、流行が予想されるインフルエンザをはじめ、ノロウイルスといった感染性胃腸炎の予防にも役立ちます。



「新型コロナウイルス」を家に入れない間取りと工夫


新型コロナウイルス対策といえば、「手洗い」「うがい」「マスク着用」、そして「三密(密閉空間・密集場所・密接場面)」の回避。すでに日常生活の常識となっていますが、ウイルスは目に見えないので、外出先から自宅に戻った時、服やカバンなどに付着していないとは限りません。ですから、そのまま家に入ってしまうと、コロナを持ち込んでしまう可能性があるのです。

コロナウイルスを持ち込まないためには、玄関で上着を脱ぎ、カバンを置くのが効果的だといえます。また、リビングなどの部屋に入る前、手指を消毒するだけでなく、できれば手洗い、洗顔をすることも家族を新型コロナウイルスから守ります。このようなことから、「ウイルスは玄関で食い止める」ことを第一に、下記のような工夫や施工が行われています。

・玄関から手洗い、着替えのできる風呂場へ行けるような動線に変更
・玄関に手洗いスペース(洗面台)を設ける
・玄関の近くに上着や鞄を置くスペースを設置
・玄関から直行の「ウォークインクローゼット」を作る
・玄関に空気清浄機を設置。また換気扇を付けることで花粉症対策にも有効

玄関周りのリフォーム、レイアウトを工夫するだけでも、家庭内感染の確率を下げることは可能だといえます。特に、どうしても通勤や外勤が必要な人、飲食店や商業施設などに勤務している人の場合、まずは外からウイルスを持ち込まない間取りの工夫、家作りを考えることがおすすめです。

なお、「玄関に洗面台?」と思うかもしれません。しかし、コロナ流行以前、このようなお宅にお邪魔したことがあります。設置の理由は、「子どもは帰宅後、なかなか洗面所まで行かないので、玄関で手洗いの習慣をつけさせたい」「来客者が気軽に手を洗ったり、お化粧を直せるように」とのことでした。

当時、このような住宅は、それほど多くなかったらしく、これを見た来客からはいろいろと聞かれたそうです。興味を持つ人は少なからずいて、中にはリフォームで設置した人もいたとのこと。もちろん、コロナ禍を予期したわけではなく、当初の目的は異なりますけど、今後はウイルス感染予防の定番仕様になるかもしれません。



「玄関でのウイルス予防」はゾーニングの第一歩


新型コロナウイルス予防策のひとつとして、「ゾーニング」も効果的な方法とされています。これは空間をテーマや用途、目的別に分け、それぞれに必要な広さや相互の関係を考えながら位置関係を決めていくことです。もともと建築やインテリアにおける設計・計画のプロセスのひとつであり、空間デザインを決める上での基本になるものといえます。

新型コロナウイルスの流行により、医療施設でもゾーニングが行われ、汚染エリアを「レッドゾーン」、非汚染エリアは「グリーゾーン」、脱衣室などを「イエローゾーン」などと呼び、患者や医療従事者の安全を確保しています。これに重ね合わせると、玄関、洗面所は住宅の「レッゾドーン」と考えられ、リビングや寝室、子供部屋といった「グリーンゾーン」との隔離が必要であることがわかります。

コロナ対策としてのリフォームを行う場合、ウイルス侵入防止を第一に、住居のゾーニングを考えることがおすすめです。ゾーニングが決まれば、どう改修・工夫をすると効果的なのかが見えてくるでしょう。






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