建物にもある?「住宅・建築デザインのトレンド」 その1



シーズンや世の中の動向、景気などによって、流行のメイクやファッションが登場するように、建築の世界にも時代やライフスタイルに応じた「トレンド」は存在します。たとえば「バブル景気」の頃は、「ポストモダン建築」が主流でした。これは装飾性・過剰性が高く、自由な発想、多様な様式を有する建築物のことで、代表的なものに「晴海客船ターミナル(「SHIBUYA109」なども手がけた竹山実が設計)」「M2ビル(設計は新国立競技場の隈研吾)」「東京都庁舎(設計:丹下健三)」「つくばセンタービル、水戸芸術館(設計は共に磯崎新)」などがあり、「バブル建築」とも呼ばれています。この当時、人々の生活も「高級志向」「ブランド志向」だったため、戸建て住宅やマンション、内装・インテリアも凝った作りのものが少なくありませんでした。

逆に近年は、「エコ」や「リサイクル」を意識した、シンプルかつ長く住むことを前提とした住宅が注目されているようです。そこで今回は、住宅や内装デザインなどの流行ついて調べてみましょう。



日本で見られる住宅の基本的なスタイル


注文、建て売りにかかわらず、様ざまなデザインの住宅を見ることができます。主なタイプは以下の通りです。

〇和風住宅(建築)
日本の気候風土に応じ、内外装のデザインや建材をはじめ、設備や家具などに、真壁(柱を露出し、柱と柱の間に塗り壁や張り壁を施したもの)や切妻、畳・障子・襖などのいわゆる「和」の要素を取り入れた伝統的スタイルの家屋。近年は、和風様式に現代建築のモダンな意匠、インテリアを組み合わせた「和風モダン」「和モダン」の人気も高まっている。大壁造りとは、柱が外から見えないように壁面で覆い隠すようにした構造です。

〇洋風住宅(建築)
欧米風の建物をいいます。基本的に日本の在来工法とは異なる構法(床、天井、壁を面で支えるツーバイフォー工法(2×4の木材の使用)など)を用いる。壁の構造は、内部に柱や筋交いなどを納める「大壁」が一般的。木材も使用するが、石やコンクリート、レンガなどを使われることも多い。内装面でも間取りは広く、開口部はドア。また、ダイニングキッチン、フローリングなど、和風にはない洋風ならではのデザインが採用されている。



洋風住宅には、国別・エリア別の様式がある。


戸建てには先述のように、大きく「和風住宅(建築)」「洋風住宅(建築)」に分けられます。特に洋風住宅には国やエリアに特化した様式があり、主流のタイプは次の通りです。

〇ブリティッシュスタイル
イギリスをイメージした建築スタイル。1485~1603年、イギリスのヘンリー7世からエリザベス1世にわたる「チューダー王朝時代」に興った建築様式で、「チューダー様式」と呼ばれている。縦長の大きな窓や支柱などが強調される「垂直様式」に、イタリアやフランスのルネサンス装飾が加わっているのが特徴。なお、むき出しの骨組み(柱や梁、筋違など)の間に煉瓦や土、石を充塡して壁とする「ハーフ・ティンバー式」の木造住宅もチューダー式と呼ばれる。

〇アーリーアメリカンスタイル
17∼18世紀のアメリカ、英国植民地時代や西部開拓時代を彷彿させる住宅スタイル。別名「コロニアル様式」とも呼ばれている。白に塗装された破風やポーチ柱、壁は横張りのサイディング、窓の左右には飾り戸など付けられており、インテリア面では、パッチワークやロッキングチェア、カップボードといった家具が用いられている。

〇南欧風スタイル
ヨーロッパの中でも、地中海沿岸地域(フランス南部、スペイン南部、イタリア沿岸部、モナコ、ギリシャほか)に見られる住宅様式。このエリアは温暖な冬、暑くて乾燥した夏が特徴である「地中海性気候」。そのため、断熱性の高い瓦や外壁を採用することが多く、色は白、薄い黄色やオレンジ色が中心になっている。このような様式を取り入れた住宅を「南欧風住宅」と呼ぶ。

〇北欧風スタイル
山のコテージのような外観。日照条件の厳しい地域に適した、急勾配の大きな三角屋根が印象的な住宅スタイルである。冬でも部屋に光を取り入れるための白い壁、吹き抜けの広々としたリビング。リビングの窓は広く開放感があり、採光に適した造りになっている。室内には、木材を中心に自然素材を使用。北欧風住宅には、このような特徴を生かされている。

〇モダンスタイル
18世紀半ば〜19世紀に起こった「産業革命」によって生まれたプロダクツを、試行錯誤の末、生活様式や素材、技術など、様ざまな近代的変化に対応できるデザインにした運動がルーツ。建築においては、過去の装飾を用いた様式建築を否定。合理的で機能的なものが、家具やインテリアに反映されている(例:フラットや片流れの屋根と、シンプルで直線的なフォルムなど)。

〇コンテンポラリースタイル
今まで紹介したスタイルのような顕著な特徴はなく、流行にとらわれないスタイリッシュかつ現代風デザインの家屋やインテリア。「モダン」と似ている感じもするが、コンテンポラリーには明確な概念の存在しないことが多い。



多種多様な日本の住宅


伝統住宅に加え、海外の建築スタイルを採り入れたデザインなど、日本では種類豊富な住宅が建てられています。ただ、注文住宅や自由設計の住宅の場合、流行や理想ばかり追い求めると、住んでいるうちに飽きたり、使い勝手が悪くなることも。住宅は長く付き合っていくものですから、要所要所に普遍的なデザインを入れておくことも大切だといえるでしょう。






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