年末の声が聞こえてくると、昼間は暖かくても夜はぐっと冷えてきます。寒がりの人は、コートや厚手のセーターがないと外出できない日もあるでしょう。そろそろ暖房器具も必要になりますが、単にスイッチを入れるだけで、部屋はなかなか暖まりません。


部屋の温度を快適に保つためには、暖房器具を効率よく使うことが大切です。いくら設定温度を上げても、たとえば窓に隙間が生じていたら、温かな空気は外へ逃げてしまいます。


そこで今回は、暖房機を上手に利用して、暖かく過ごす方法を考えてみました。

2018～2019年の冬はどうなる？

気象庁の３ヵ月予報（2018年11月～）によると、今冬の平均気温は、北日本で平年並または高い確率ともに40%、東・西日本と沖縄・奄美で高い確率50%となっています。また降水量は、東日本日本海側で平年並または少ない確率ともに40％という予報です。このところ冬季の季節予報は暖冬傾向ですが、実際のところ東京都内に予想外の大雪が降るなど、天気が荒れることもあります。そのため、寒さが厳しい、雪の多いエリアはもちろん、都市部でも冬に向けての準備をしておきたいものです。

手軽に部屋を暖めるノウハウいろいろ

「部屋を効率的に暖める」のは、それほど難しいことではありません。意外と簡単な方法で暖房効率をアップさせることができます。それをまとめてみました。

・床にカーペットやラグを敷く：一戸建てはもちろん、特にワンルームの賃貸はフローリングの部屋が主流です。夏場はひんやりとして良いのですが、冬の時期になるとかなり冷たく、足元が冷えてしまうことも少なくありません。また冷たい床からは熱も逃げてしまいます。それを避けるには、床にカーペット（電気カーペット含む）やラグを敷くことがおすすめです。

・こまめにドアを閉める：意外と気付かないのが、ドアやふすまなどの閉め忘れです。せっかくエアコンで暖かい風を送っても、開いた隙間から冷気が入ってくれば元の木阿弥。暖房機を使う時は、ドアの開け閉めに注意しましょう。また、ドアやふすまを閉めて空間を狭くすると、短時間で部屋を暖めることもできます。

・窓にはカーテンをつける：部屋の熱が逃げやすい窓には要注意。きちんと閉めても暖気が漏れてしまうのを防ぐには、カーテンが役に立ちます。外から侵入する冷たい空気を防ぎ、部屋の温度が下がるのを防止するためには、厚手のカーテンを使うのがおすすめです。また断熱効果を上げる「断熱カーテン」もあります。昼間はカーテンを開けて、暖かい空気を取り込み、陽が落ちたらカーテンを閉めることで、部屋の温度を保つことができます。さらにカーテンには「結露防止」の効果があります。
気をつけたいのは、カーテンのサイズです。丈が短いなど、窓に合わないサイズのカーテンをつけると、床とカーテンの隙間、窓の下から冷気が入りやすくなってしまいます。ですから窓にぴったり合ったカーテンを選ぶようにしましょう。

もうひとアイディア＆グッズで、さらに温かく

暖房効率をあげるには、改装やリフォームといった方法があります。ただ、持ち家なら可能ですが、賃貸物件の場合、勝手にリフォームや改装をするわけにはいきません。また、工事が必要な施工にはコストがかかります。そこで部屋の防寒に役立つのが、断熱用のグッズ＆アイテムです。

・窓用断熱シート：窓に貼る（水貼り、シールタイプなど）だけで、室内の熱を逃さず結露も予防する窓用防寒グッズ。サイズや機能によって、価格は違います。ただし、窓ガラスの種類によって貼り付けられない、また、賃貸住宅の中には使用不可のところもあるので注意しましょう。
・隙間テープ：窓やドアの隙間に貼るテープ。手軽で安価、貼ってはがせるタイプもあるので、誰でも簡単に利用することができます。隙間風の防止はもちろんですが、防音や防水にも効果的。引き戸用のテープもあります。
・サーキュレーターや扇風機の使用：エアコンや温風機を使うだけでも、家や部屋は暖まりますが、サーキュレーターや扇風機などで温風を循環させることで、効率的に室温をあげることが可能です。というのも、基本的に温かい空気は上に、冷たい空気は下に溜まります。
サーキュレーターや扇風機などの送風機は上に、エアコンの風は下に向けることで、暖気と寒気を効率よく混ざり、部屋を効率的に暖めることができます。なお、扇風機やサーキュレーターの風は、直接人に当たらないようにしてください。


暖房機の掃除も、暖房効率をあげ、節電につながるといわれています。たとえば、エアコンのフィルターがゴミやホコリで汚れていると暖房効率が弱まるので、使用する際には掃除をしておくのがおすすめ。臭いやカビの原因も除去してくれますから、使う時だけでなく、定期的に掃除してください。