新居で迎える新年。準備しておきたいもの




今年「家を新築した」「ひとり暮らしを始めた」「結婚して初めてマンションを借りた」という人にとっては、新居で迎える初めてのお正月になります。
特に実家から独立した人は、お正月の準備も初めてではないでしょうか。
お正月に必要なものといえば、「おせち料理」「お正月飾り」などが頭に浮かびます。
どのようなものかは何となくわかっていても、いざ自分が用意するとなると、「具体的な飾り方がわからない」「何を購入すればいい?」と迷うこともあるでしょう。
そこで今回は、新居に用意したい「お正月飾り」について紹介します。



お正月飾りの種類と歴史



お正月を祝い、家の外、部屋の中に飾る「お正月飾り」には、「門松」「注連飾り」「鏡餅
などがあります。門松は家の門口に立てる松の飾りで、元は年神(歳神、歳徳神、正月様、若年様ともいう。
その年の豊作や幸福を司る神様で、正月に家に迎えて祀る)の依り代だったといわれています。
注連飾りは神社などにある「注連縄」を小型化したもので、玄関に飾ります。
関東エリアでは、輪形の注連縄に稲穂やゆずり葉、裏白、橙、御幣をはじめ、末広扇や海老(一般的にはイミテーション)などを付けた「玉飾り」「輪飾り」が、一方、関西エリアでは大根形の注連縄に同じく稲穂、ゆずり葉、裏白、橙、御幣などを取り付けた注連飾りが用いられています。
こちらも門松同様、各家庭が正月に迎える年神を祀るための依り代だそうです。

「門松」「注連飾り」はもちろんですが、年賀状のモチーフとしてもよく使われているお正月飾りが重ねたお餅の上に橙を乗せた「鏡餅」。百貨店やスーパーで売られているセットには、本物ではなくプラスチックの橙が多く使われています。



「鏡餅」の由来と飾り方



「鏡餅」の由来や飾り方は地方によって異なることもあり、その起源は詳しくはわかっていないそうです。
ただ古来より、お餅は祝い事があったとき、神様に供えられていました。
そのため「門松」「注連飾り」と同じように、年神に供えられたのではと考えられています。
また鏡餅が丸いのは、神事に使われた「銅鏡」に似ているからだといわれており、餅を重ねるのは、1年をめでたく重ねるという意味もあるそうです。

なお、「鏡餅にはみかんが乗っている」「みかんを乗せる」と思っている人も少なくないようですが、正しくは「橙」が供えられています。
橙は中国から渡ってきたミカン科の常緑小高木。初夏に花をつけ、青い実を結びます。これが冬になると赤味を帯び、黄色に熟します。
ミカンなどとは違い、そのまま木に残しておくと次の春に再び青くなるので、「回青橙」とも呼ばれているそうです。冬を経ても実が落ちず、春になっても枝についたままで、また青くなり、何代もの実が生っている姿が「代代=橙
となり、家族の長寿や繁栄を願う、正月の飾りに用いられるようになったといわれています。



お正月飾りは「縁起の良い日」に飾る



それでは用意した門松や注連飾り、鏡餅は、いつ飾ればいいのでしょうか? 一般的には「縁起の良い日」、たとえば「大安の日」や「12月28日」に飾り始めることが多いといえます。「12月28日」が選ばれるのは、数字の「八」が末広がりに通じ、日本では縁起が良い数字とされているからです。逆に、12月29日と31日には飾り初めに相応しくない日とされています。というのも、29日は「九」が「苦」ととらえられていること、また「にじゅうく=二重の苦」と語呂がよくないとのことで、縁起が悪いと避けられているのです。31日は「一夜飾り
といい、「お正月の神様をお迎えするのに、たった一夜では誠意にかける」とか、「葬式は、『一夜飾り』になるため、それに通ずるから縁起が良くない」といったことから、お飾りをしないようにといわれています。

それではお正月の間、供えておいたお飾りは、いつまで飾っておいて良いのでしょうか。門松や注連飾りは、「松の内」が過ぎたら外します。一般的には1月7日まで、この日に「七草粥(新年を平和に暮らせることを願い、邪気を払う意味で食べるおかゆ)」を食べて、お飾りを片づける家が多いです。ただ、関西では「1月15日」までを松の内とし、その期間まで飾っているという地域も少なくありません。

ただし、鏡餅の場合、松の内は関係なく、一般的には1月11日に「鏡開き」を行います。これは、神様にお供えした鏡餅を下げて食べる風習で、神様の宿った餅を食べることで、ご利益をいただけると考えられています。こちらも関西の一部地域では1月20日に行われますが、地方によって日にちが変わることもあるそうです。

今まで、何気なく飾っていたお正月飾りですが、それぞれに歴史があり、家族や人々の幸せを願う気持ちが伝えられてきたことがわかります。今年はみかんと橙を間違えないよう、縁起の良い日を選んでお正月飾りを供え、静かに新年を迎えたいものですね。










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