病院(医療施設)開業の物件選びについて



どの業界・業種においても、店舗や事務所など「いつかは自分の城を持ちたい……」と考えている人は多いことでしょう。そこで今回は、病院開業の物件選びについて調べてみました。



「購入」「賃貸」、どちらにしてもリサーチが大事


病院を開くための物件を手に入れる方法には、住居と同じく、大きく分けて「購入」「賃貸」の二つがあります。どちらを選ぶかは、開業者の希望や予算といった各種条件によって変わりますが、まず考えたいのは立地選定です。手頃な土地や物件を見つけたとしても、そのエリアが自分の開きたい病院・クリニックに向いていなければ、開業しても集客が期待できず、廃業に追い込まれかねません。まずはしっかりと開業計画を立て、診療コンセプトを作り、それに適したエリア、物件の形態(「一戸建て」「ビルなどのテナントに入居」「医療モールに入る」などの選択肢)を選ぶ必要があります。そのためには、資金調達方法をはじめ、「どのような医院にしたいか?」「ターゲットとする患者層は?」というヴィジョンは明確にしておくことです。



エリア(立地条件)選びで押さえておきたいポイント


病院を開業するエリアは、医師の診療コンセプトによって変わります。たとえば、子供が少ない地域で小児科を開業しても、患者さんを集めるのは難しいでしょう。とはいえ、病院を建てるのにふさわしい共通の条件はあります。

○病院開業に向くエリアおよび立地条件
●アクセスが良い:駅(バス停など)に近い、地域の生活道路に面しているなど、交通アクセスの便利な場所であること。また最寄り駅から病院までの道のりがわかりやすい、人の目に付きやすいことも重要。
●人の流れのあるエリア:人口が多いことも大事だが、開業予定地(施設)が診療時間内に人の集まる場所でなければ集患は難しい。
●オフィス街か、ベッドタウンか?:子供や高齢者の多いベッドタウンの方が集患しやすいように思われるが、時間的に通院しにくい会社員をターゲット(診療科目や診療時間を工夫ほか)にするならオフィス街も開業候補になる。
●競合医院がない:せっかく条件に合った場所を見つけても、近くに競合医院があると集患に苦労する可能性があります。またいわゆる「人気のエリア」には病院も集まりやすいので、しっかりとリサーチしておくことが大切。
●自分が勤務していた病院の近所:たとえば、ある総合病院の医師が独立した場合、外来患者がついてくるケースが少なくない。元職場が外来患者数を抑えようとしているのであれば、お互いにメリットが生じる。
●医師の少ない地域:Iターン、Uターンを視野に入れているのであれば、医師が求められているエリアでの開業もひとつの選択肢となる。
●商業地域:基本的に駅近であり、周辺にはショッピングセンターなど人の集まる施設が多い。ただし、病院も多いため、競合しないかなど綿密なチェックが必要。

開業に適した土地の主な条件は上記の通りですが、最終的には自分の目で確かめるのがおすすめです。現地に足を運ぶと、自分の作りたい病院とエリアにミスマッチがないかを見極めることができます。



「購入(新規開業)」「賃貸」のメリットとデメリット


エリアが絞れてきたら、次は具体的な土地や物件を決めていきます。ここで再度チェックしたいのが、新規開業に代表される「購入タイプ」と「賃貸タイプ」のどちらにするかということです。予算内で収まりそうであれば、新規開業にしてもいいでしょう。逆に予算オーバーしそうなら、賃貸を考えても構いません。

○(新規)購入タイプのメリットとデメリット
新規は一から病院を開業することです。特徴は開業エリアを自由に選べ、「自分の理想」に限りなく近い病院を実現できるところでしょう。
メリット:院内のレイアウトや内装を自由にできる。新しい医療機器を導入できる。居抜き物件(前に賃貸していた病院の内装や設備など引き継ぐ物件)利用で、コスト削減も可能。
デメリット:費用がかかる。馴染みのないエリアを選ぶと、認知してもらうまでに時間がかかる。

○賃貸タイプのメリットとデメリット
貸借契約を結んで借りる物件。商業ビルをはじめ、雑居ビルや医療ビルなど、様ざまな業態のところが多いタイプです。賃貸料は場所(人気)や面積といった条件によって変わります。
メリット:費用を抑えることができる。前所有者が医師なら、そこに通っていた患者の取り込みが期待できる。「医療モール」など、病院開業に特化した施設がある。
デメリット:物件が老朽化している可能性がある。選択肢は多いが、医療にぴったり合う物件を見つけるのが難しい。「医療モール」の場合は競合が起こることもある。

「購入タイプ」と「賃貸タイプ」には、それぞれいい面、悪い面があります。物件の条件を自分の診療コンセプトに照らし合わせ、その中から最適なものを選ぶようにするといいでしょう。物件はすぐに決めてしまわず、いくつかピックアップし、比較することをおすすめします。






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