不動産の査定額と売却額の違いとは?高値で売却するための5つの要素もご紹介!
「不動産査定額」「不動産売却額」という言葉を聞いたことがあるけれど、その違いをご存知ない方もいるのではないでしょうか。そこで、査定額と売却額の違い、高値で売却するための要素について解説します。
不動産査定とは?種類と査定方法を把握しておこう!
不動産の査定額と売却額の違いを知っていますか?売却時の目安となる価格を不動産会社に評価してもらうのが査定額。実際に売却する価格が売却額です。不動産の査定額は主に3つの方式で算出されます。
原価方式
原価方式とは、不動産の再調達価格をベースとして求める方法です。今、不動産を新しく建てた場合にかかる費用から、経年劣化分を差し引いて現在の不動産の価値を算出するので建物の構造やランクなどによって減価する条件が変わります。→中古住宅の建物部分など、物理的な価値に重点を置く場合や取引事例の少ない不動産に適しています
比較方式
比較方式とは、同一エリア内で多数の取引事例を収集して、その相場から査定額を求める方法です。対象物件と似たような条件の取引事例をもとに価格を推定しますすが、エリア要因や個別要因など、必要に応じて価格補正をします。→地域の相場が明確で、取引事例の多い不動産に適しています
収益方式
収益方式とは、不動産が将来生み出す収益を、現在の価値に割り引いて不動産価格を算出する方法です。収益還元法とも呼ばれ、今後いくらの価値を生み出すのかを求めます。→賃貸用不動産、オフィスビ、商業施設などの収益性の評価に適しています
また、机上査定と訪問査定の2種類の査定方法があります。
机上査定(簡易査定)
机上査定とは、不動産会社が訪問することなく、不動産の情報から査定額を算出する方法です。物件の所在地や土地の広さ、築年数、間取りなど、提供された基本的な情報をもとに、不動産会社が市場データを用いて価格を出します。査定結果がすぐに出るのが特徴ですが、物件の細かな状況や個別の特徴が反映されません。机上査定は気軽に依頼できるので、売却の検討をし始めた段階や、将来の売却のためにおおまかな価格を知りたい方におすすめです。
訪問査定
訪問査定とは、実際に不動産を見て調査をした上で価格を出す方法です。建物の痛み具合や前面道路の幅、リフォームの状態や権利関係、周辺状況などの詳細な調査を行います。物件の個別の要素が反映されるので、机上査定よりも精度も上がりますが結果が出るまでに時間を要します。売却活動を進めるためにより正確な査定を知りたい方におすすめです。不動産の売却を検討している方は、訪問査定によって適切な売出価格を決めやすくなります。
高値で売却するための査定額における重要なポイント
実際、高値で売却するにはどのような要素が必要なのでしょうか。不動産会社は査定額を算出する上で、主に以下のポイントを確認しています。
ポイント1:立地条件
ポイント2:物件の状態とメンテナンス
ポイント3:市場のタイミング
ポイント4:物件の広さや間取り
ポイント5:周辺環境の安全性と利便性
ポイント1:立地条件
最寄り駅や公共交通機関へのアクセス、商業施設、学校、公園への近さなど、立地条件がよいほど、買い手がつきやすくなります。また、前面道路の幅や敷地の形や大きさ、登記簿との違いなども立地を踏まえて確認します。
ポイント2.:物件の状態とメンテナンス
物件がきれいに維持されていることや、リフォームが適切に行われていることは大切です。特にキッチンやバスルームなどの水回りが清潔で、設備も新しいと買い手がつきやすくなります。リフォーム前提で物件を探している買い手と、リフォームを気にせずに、すぐに引っ越しができる物件を探している買い手に分かれますが、物件の状態が良ければ後者には有効です。
ポイント3.:市場のタイミング
立地条件や物件の状態だけでなく、不動産市場の動向は価格に大きな影響を与えます。需要が高まる時期に売却することで、より高値で売ることが可能です。たとえば、金利が低い時期や、引っ越しシーズン、経済的に活気のあるタイミングの方が売れやすくなるでしょう。
ポイント4.:物件の広さや間取り
物件の広さや間取りのニーズは、家族構成や生活スタイルによって変わります。特に広いリビングや、使いやすい間取りが人気ですが、リモートワークの普及により、広さや部屋数のニーズが変化しているため、さまざまな要素が査定に大きく影響します。
ポイント5.:周辺環境の安全性と利便性
周辺地域の治安、騒音レベル、交通量、近隣の住民層、環境(自然、公園、緑地の有無)、スーパーや病院などの利便施設の近さも評価ポイントとなります。安全で暮らしやすい環境にある物件はファミリーやシニア層に特に人気があり、生活の質を向上させる施設が近くにあることは、結果的に不動産の価値を高めることにつながります。
不動産査定を活用して売却のタイミングを見極めよう!
「不動産査定額」は売却時に目安となる価格で、「不動産売却額」は実際に売却する価格です。正確な査定を算出することでスムーズな売却活動が可能となります。また、不動産査定に必要なポイントをおさえながら、不動産会社に相談し、売却額を最大限に引き上げる戦略を立てることが大切です。