空き家数は過去最高の9000万戸
総務省が「住宅・土地統計調査」を実施したところ、空き家数も空き家率も過去最高、という結果でした。空き家数900万戸、空き家率13.8%と2018年の調査時よりも、賃貸・売却用や二次的住宅(別荘など)を除く空き家が37万戸の増加となっています。
※「住宅・土地統計調査」は、総務省が1948年から5年ごとに実施し、公表している調査です。(今回の調査は2023年実施・2024年9月頃に公表予定)
空き家特例を使うための要件は?
増え続ける空き家が大きな問題となっており、空き家の発生を抑制するために譲渡所得の金額から3,000万円を特別控除する特例措置があります。
この特例によって空き家をどうしようかと考えている方も売却しやすくなっています。空き家特例の適用を受けるための主な要件は以下のとおりです。
・昭和56年5月31日以前に建築された家屋で区分所有建物登記がされていない
・取得した空き家は被相続人が居住用として居住していた、または要介護、要支援認定を受け相続開始の直前に老人ホーム等に入所していた
・空き家を売るまでの間に、貸付や居住用、事業用として使用していない
・相続開始から3年を経過した年の12月31日までに売却する
・税制改正の適用期限は2027年(令和9年)の12月31日まで
・譲渡時から譲渡の翌年の2月15日までに耐震改修や除去を行う
3000万円控除の必要書類は?
3,000万円控除の必要書類は、上述の要件を確認するためのものになります。添付書類と申請様式を提出しなければなりません。まずは家屋が所在する市町村に申請を行って被相続人居住用家屋等確認書の交付を受ける必要があります。それぞれの事情によって必要書類や代替書類が異なります。入手に時間を要する書類があるので早めに準備しておくとよいでしょう。
◆被相続人居住用家屋等確認書
◆被相続人の住民票の除票の写し
◆相続人の住民票の写し
◆老人ホーム入所時の契約書や要介護認定などがわかる書類
◆電気、水道、ガスなどの使用中止日が確認できる書類または、宅建業者が現況空き家と表示した広告など
◆登記事項証明書など相続人が確認できる書類
◆売買契約書の写し
◆更地にする場合は家屋の閉鎖事項証明書
◆家屋が耐震基準に適合することになった場合は工事請負契約書等の書類
空き家を放置するデメリット
相続人が増え所有者がわからなくなってしまう、解体費用がかかるなどの理由から空き家を放置することもあります。しかし、そのままにしているとどうなるのか心配という方も少なくないでしょう。ここでは空き家を放置するデメリットについて解説します。
・放置すると近隣トラブルが起こりやすい
・景観が損なわれ資産価値も下がる
・特定空き家等に指定される可能性がある
放置すると近隣トラブルが起こりやすい
空き家を放置すると近隣とのトラブルに発展することがあります。管理が行き届いていないために、台風や地震などの自然災害によって二次災的被害が生じないとも限りませんし、古くなった空き家が原因で他人に損害を与えるケースも少なくないのです。
景観が損なわれ資産価値も下がる
人が住んでいないと老朽化の進行が早まります。敷地の手入れがされずに雑草や庭木の枝は伸び放題となり、周辺地域にも影響が及ぶ可能性もあるでしょう。景観悪化と治安悪化によって周辺地域のイメージも損なわれます。
特定空き家に指定される可能性がある
特に問題のある空き家は「特定空き家」に指定されます。所有者は改善に努めなければなりません。改善が見られない場合には、固定資産税の軽減が受けられなくなり、1/6に軽減されている固定資産税は6倍になる恐れがあります。さらに、罰金や行政代執行によって強制的に建物が解体される可能性もあります。
空き家は放置せずに空き家対策を検討しよう!
空き家特例の3,000万円控除について、必要書類と要件についてご紹介しました。空き家を放置するとデメリットも多いので、空き家の管理や売却など何らかの対策が必要になります。自分でできる空き家対策を検討してみてください。また空き家特例と併用できる特例などもありますので、空き家売却をご検討の際には東海住宅までご相談ください。
空き家の売却でよくある質問
Q.住んでいない家でも3,000万円の特別控除を受けられますか
A.相続開始から3年を経過した年の12月31日までに売却、空き家を売るまでの間に貸付や居住用、事業用として使用していない、取得した空き家は被相続人が居住用として居住していた、または要介護・要支援認定を受け相続開始の直前に老人ホーム等に入所していた、などの一定の要件にあてはまっていれば、3,000万円の特別控除の適用ができます。
Q.空き家は売れにくいですか?手放す方法はありますか?
A.エリアや状態などにもよりますが、建物を解体して土地にして売る・古家付き土地として売る、買取業者に買い取ってもらうなどの方法もあります。売却の戦略やタイミングなどは相談ください。
東海住宅で不動産購入の相談をしてみませんか?
東海住宅は、地域密着で経験豊富なスタッフが家の診断・査定・ご提案をしております。家を買うタイミングは、「現在の住居費が高くてもったいないから」「金利が低く買い時だから」「もっと広い家に住みたいから」という方が多いです。ただ住宅ローンの借入時、返済時の年齢などがローン審査に影響を与えることもありますし、物件や年収によっては審査に通らないケースもあります。「家を買うタイミングを知りたい」「自分に合った物件がわからない」という方はお気軽に一度ご相談ください。地域に密着した物件探しや不動産の問題解決に強い私たちにお声がけください。